感想

ダブルクロスリプレイ・デザイア
欲望をかなえる物語、ダブルクロスリプレイ・デザイア完結。
うむ、面白かった。
シリーズものとしてはなかなかバランスも良く、起伏のきいたシナリオに次への引きなどが非常に上手く、最後も綺麗に締めてくれた。
なんと言っても、ファルスハーツ側の話ということで、キャラクターの立ち加減が半端なくて、4人のPCは元より、NPC方面もキャラ立ちがしっかりしていて、素晴らしかった。
特に、女性プレイヤーによる女子高生な子供組と、男性プレイヤーによるベテランな大人組というバランスが絶妙で、終始キャラの絡みが格好良かった。
とはいえ、初期のファルスハーツ側スタートから持っていた緊張感、それぞれのキャラが秘めた狂気や欲望というのは、ちょっと薄まってしまった感じはあり、悪プレイとしては少々物足りなさも感じてしまったかな。
確かに、人間性や日常、そして絆を取り戻すというテーマは、ダブルクロス的には王道で正しいと思うのだけど、もうちょっとピカレスク的にやるかなと思っていたので。
まあしかし、ファルスハーツ的にはちと物足りなさも感じたが、ダブルクロスとしては非常に正しく格好良くもあったので、満足はしている。
これでDX3のリプレイは一端終了するが、今後の展開にまた期待したい。


ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・デザイア(5)  面影の古都 (富士見ドラゴン・ブック)

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