感想

◆シノビガミ・リプレイ戦（１） 事無草、咲く
作者: 河嶋　陶一朗, 冒険企画局, 立川虫麻呂

というわけで、シノビガミのリプレイがついにドラゴンブックで文庫となって登場。
新書版に比べると初級向けという作りにしたのか、シノビガミ的はっちゃけた秘密とか、冒険企画局の売りである欄外の注釈とかがおとなしめになっていてやや薄味にはなっていたりはしたが、十分に面白かった。
特にキャラクター陣がどれも良い感じで、締めるとこは締める天然系の天華に、ツンデレ忍少女な白子に、いつもながらな「やはりな・・」のボンクラ幻蔵先生に、そして迷プレイヤーである田中天による妄言・暴走たっぷりな修羅ノ介と、それぞれキャラが立っていて素晴らしかった。
話としては短編形式な新書版よりもとんがってはなかったけども、長編としてキャンペーン形式で作ってあるので、シノビガミのキャンペーンの例示としてこういう作りも良いと思う。
特に、１話のラストの締め方とかは、上手く流れを制御して綺麗に閉めていく辺り、流石だなあと思った。
あと、シーンごとに描かれてある落合なごみさんのちびキャラがすごく可愛いのも良かった。
でも、イラストの方はカラーの絵は良いんだが、モノクロの挿絵だといまいちなのはちと残念だったな。
まあそんな感じで、今後が楽しみになりそうなシリーズである。

シノビガミ・リプレイ戦（１） 事無草、咲く (富士見ドラゴン・ブック)