小説感想

助けて秋吉くん!! ―西条麻弥の場合― (HJ文庫)

助けて秋吉くん!! ―西条麻弥の場合― (HJ文庫)

◆助けて秋吉くん!! 第2巻「西条麻弥の場合」55点
著者(不破悠)、イラスト(超肉

というわけで、「助けて秋吉くん!」(2巻は「!」がひとつ多いのね)の第2巻。
今巻は、「湾フェス」を舞台に、秋吉くんが可愛い後輩を助けるという話。
前巻同様、「ほのぼの恋愛」にちょっとミステリな「事件解決」展開であり、まったり楽しめる感じの内容であった。
相変わらず淡々と進む感じの展開ではあったのだが、秋吉くんを巡る恋愛描写とか、まったりした湾フェス初体験話とかのゆるさ加減はなかなかに良く、なにより帆乃佳とほのか(霊)の想いで揺れる秋吉くんの心情などの描き込みは上手く、なかなかにドギマギさせられた。
あとおとなしめ系の帆乃佳もだけど、今回のヒロインである麻弥の天真爛漫で小悪魔的な可愛さ(サークルクラッシャータイプだ・・)の描き方は抜群に上手く、イラストの可愛さもあいまって、なかなかに萌えるものがあった。
というか、コレって「未来から幽霊が助けを求めに来る」という設定があまり生かされてないというか、足を引っ張ってる感じがあるんだよなあ。
前巻は「ほのか(霊)」が重点的に描かれてたわけだけども、今巻は「麻弥」がそうなっているせいか「マヤ(霊)」が薄めな感じになっていて、どうにも中途半端になってるんだよな。
ぶっちゃけ幽霊ネタ抜きで、秋吉くん・帆乃佳・麻弥でのゆるい三角関係のラブコメ展開にした方が断然面白くなりそうな気はする・・可愛いキャラやほのぼの恋愛描写なんかは結構上手いわけではあるし。
とはいえ、いきなり設定を変えれるわけでもなし、次回も幽霊助けて展開なのかもなあ、今度はあすみんとか・・つうか、秋吉くんの周りは人死にが多すぎるな(笑)
ってなわけで、なんだかんだと今後のほのぼの恋愛展開やらまったりオタライフやらも気になるわけであり、続刊は気になるところではある。
それにしても、「グレンダム」に「湾フェス」に「HJ文庫キャラコス」と、つくづくホビージャパンなネタを突っ込んでくるよなあ(笑)