小説感想

ミステリクロノ (電撃文庫)

◆ミステリクロノ　第１巻「ミステリクロノ」７０点
著者（久住四季）、イラスト（甘塩コメコ）

というわけで、「トリックスターズ」の久住四季のミステリ最新作、「ミステリクロノ」の第１巻。
ちなみに、「トリックスターズ」は未読。
今巻は、遥海慧は自分が天使だと言い張る少女・阿部真里亜と出会うって話。
なんというか、「学園ＳＦミステリ」と言った感じの本作。
正直、後半のミステリ的な展開は少々強引で唐突な感じがしていまいちなじめなかったりもしたわけだけど、使用者の時間を回帰させるクロノグラフ「リザレクター」の特性を前提にした推理などは疾走感もあり、なかなかに面白くはあった。
どうやら残りのクロノグラフは６つあるようであり、麻生俊平の「ザンヤルマの剣士」のように、「人間（心）」が時間を操ることができる「クロノグラフ（道具）」と出会うことで起こる悲劇や暴走というものをミステリを交えて描き出してくれそうでもあり、その辺が楽しみでもある。
あと、そう言ったミステリ展開と同時に、ラノベ的な慧と真里亜の「ボーイミーツガール」も描いてくれそうで、その辺も期待。
やはり、体は少女でも心は幼女の女の子を調教・・もとい教育していくって展開は、ちょっと背徳的でもあり、萌えるものがあるよな（笑）