小説感想

グロリアスドーン 第3巻「少女は宵闇に彷徨う」60点
著者(庄司卓)、イラスト(四季童子

というわけで、「グロリアスドーン」の第3巻。
今巻は、表紙と同じく「トランクルナイト(静謐なる宵闇)」こと四女・ティオとそのbioパートナーである逢瀬桜子の話である。
2巻の話は色々詰め込み過ぎたせいか、いまいち三女・ティルの話って感じではなかったわけではあるが、今巻はガッチリ焦点を絞ったせいもあってか、かっちりとティオと桜子の話になっていて、なかなかにわかりやすい内容であった。
展開としても、bioクラフトとの共生賛成派と反対派の対立を軸に、ティセ達が巻き込まれるという流れでもあり、今後はストーリーもドラマも盛り上がりそうで、今後には期待である。
それにしても、ネタとしては超宇宙規模のスケールがありやたらとデカイ感じがあるわけではあるが、内実は広大達の周辺まわりのゴタゴタでしかなかったりするわけで、なんつうかセカイ系的な遠近のギャップがあり、ちと狭すぎる感じがあるなあ。
bioクラフトのメンタリティも、あまりに人間に近すぎるのも、余計にそれを助長している感じが。
とりあえず、大人びた外見の割りには中身の方はかっちり子供っぽいティオはいい感じではあるし、この姉妹ゲンカの行く末がどなるのかは気になるところではある。
次の巻は、この流れで行くと「イモータルヌーン」かな?・・肉体年齢が何歳に設定されているだろうか?(笑)