小説感想

グロリアスドーン 第1巻「少女は黎明に唄う」4(70点)
著者(庄司卓)、イラスト(四季童子

まず最初に・・庄司さん、ヤマモトヨーコの続きはまだですか?
・・というわけで、新創刊されたHJ文庫での庄司卓の新作「グロリアスドーン」の第1巻。
今巻は、人類は「bioクラフト」と呼ばれる地球外生命体とファーストコンタクトをとってから20年の月日が過ぎ、そんな日常の中で平凡な高校生・大空広大は謎の美少女ティセと出会うって話。
うん、なかなか面白かった。
どうやら、こういった「宇宙もののSF」はライトノベルの中では希少となりつつあるらしいのだが、個人的にはこういう「宇宙もののSF」は大好きだし、キャラやら設定やらもモロ好みな内容でもあり、なかなかに楽しめた。
フルメタル・パニック!」などで有名なイラストレーターでもある四季童子さんの絵もこれまた好みであり、文も絵も申し分ない感じ。
流石に庄司さんも長年ラノベを書いてるだけあってか、全体的なバランスもほどよく取れていて、これからドンドン広がって行くであろう設定の小出しぶりも巧みで、続きが気になる作りがなかなかに上手かった。
「意志持つ宇宙船・・実は美少女」ってのもありがちではあるが、実際やられるとツボだったりするし、ティセ子さん(公式愛称)も「不思議系ツンデレ」ってことで今後の活躍に期待。
・・そういや、椎名高志さんの「一番湯のカナタ」のセイリュートも「意志持つ宇宙船・・実は美少女」で好みだったなあ(笑)
やっぱ、こういう「宇宙ものSF」はラノベにはあって欲しいよなあ・・冒険ファンタジーや伝奇アクションや学園ものも好きではあるけどさあ。
まあとはいえ、まだスタートしたばっかでエンジン全開ではないためか、若干インパクトに欠ける部分もあったのはあるかな?・・初期加速ってところ。
ツンデレ不思議系ドリル」な割に、「ドリル分」は足りなかったしなあ(笑)
しかし、今後はドンドコ面白くなりそうな予感には満ちてるので、これからを期待して待ちたい・・これのために、「ノベルジャパン」も買おうかと思う(笑)
それにしても、HJ文庫はちと紙質が厚すぎる感じがあるかな。
往年のソノラマ文庫のように分厚過ぎで、ちょっと「重い」印象があるのはあんまかも・・幅も取るし(笑)


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