感想

◆映画「マリア様がみてる
実写映画『マリア様がみてる』。
正直、期待度は限りなく低かったのだが、蓋を開けてみると意外や意外、結構出来が良かった。
原作を実写映像で表現しようという気概があり、なかなかの原作再現率となっていて、「マリみて」を実写にするとこうなるよね的な丁寧な作りであった。
登場する人々も場所や風景も、実写ならではの雰囲気や空気感があって、「実写マリみて」と呼ぶにふさわしい出来栄え。
キャスト方面の再現度も高く、どの方もちゃんとその人とわかる風体になっており、みなさん演技も少したどたどしいところもありましたが、結構頑張っていて好感度は高かった。
特に祐己のチンチクリンぶりと(笑)、なんと言っても祥子様の無茶ぶり激しい人柄をきっちり表現しているところに感心した。
とはいえ、キャラの名前の説明などがないので、初見の人だとそのキャラの名前がわからないとかの説明不足ぶりとか、映像的にちょっと動きが少ないので少し退屈な印象があるとかの欠点はあったかな。
しかし、祐美と祥子の出会いの物語としての完成度は高くきっちり完結もしており、なんと言っても最後に「マリア様がみてる」とかけた映画オリジナルの落とし方が非常に綺麗で、素直に感動してしまいました。
自分が行った劇場ではお客はまばらであり、興行的にはいまいちっぽい雰囲気もありましたが、もし続編などをやるなら必ず次も見にきたいと思います。